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Es(エス)は簡単に言えば[無意識]に相当する。
正確に言えば無意識的防衛を除いた、
感情・欲求・衝動・過去における経験が詰まっている部分である。
ドイツ語のEs(エス)は、ラテン語の id(イド)と訳され、
心理学的な用語として流布した。
正確に言えば無意識的防衛を除いた、
感情・欲求・衝動・過去における経験が詰まっている部分である。
ドイツ語のEs(エス)は、ラテン語の id(イド)と訳され、
心理学的な用語として流布した。
そうだ。
あたしはマリリス。
他の誰でもない。
最初からあたしがマリリスだったんだ。
・・・そこまでは思い出せた。
それでもまだわからない事がある。
そもそも何で記憶を失ったのか。
そして何故それが急に戻ったのか?
いや・・・違う・・・重要なのは、いつ記憶を失ったのか。
なにしろ自分が記憶を失っていることすら今まで認識できていなかった。


おそらく答えは、今目の前に居るこの世界でのマリリスが知っている。
1体は実体。もう1体は思念体。
さらにもう一人、あたし。
この場には3人のマリリスがいることになる。
マリリス「・・ほう・・?
なんだとキサマ・・・それは本気カ・・」
ん・・?
実体の方が何かしゃべっている。
マリリス「フン・・それならキサマがこっちに来ればいいだけダ」
『何・・?誰と喋っているの・・?』
いや、答えは一つしかないわね。
思念体の方と会話をしているっぽい。
そっちの方の声は耳には聞こえてこないけど、
注意深く集中してると直接あたしの中に情報が入ってきていることに気付いた。
忍「独り言・・?」
ナ「何だあいつ?どういうことだ?」
黒「・・・わからん。」
どうやら、あたし以外には届いていないようだ。
同じ存在であるあたしにだけ情報が届いてきているという事か。
察するに、思念体は実体に対し、自分と融合せよと迫っている。
それに対し実体は、そっちの方が自分に吸収されよ、とそんな感じ?
両者の思惑はさっぱりわからないけど、
こういうのって大概どっちも引かないのよね。
戦いになるのかしら?
そんな風に思っていたら、
思念「無論それで構わない、私がそちらに行こう。」
意外にもあっさりと思念の方が引いた。
思念「だが不都合がある。何とかうまく2人だけになれる方法はないか?
言ったとおり、今の私はこのEsから逃れる事ができない。
エス?
ともかく思念が実体に伝えたのはそういう事だった。
マリリス「・・・よかろう。
フン・・少し手伝ってやルか。」
ナ「やい、さっきから何言ってんだお前!
っておい!無視してんじゃねえよ!
マリリスの実体はナイトの言動を無視して目の前を素通りしていった。
少し広い部屋の真ん中で止まり、そこでいきなり-----
ズンッ
『何・・・・?』
地面に向けて強烈な衝撃波を放った。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ....
忍「あ・・・うわっ」
マリリス「これでこの神殿は間もなく崩れル。
少しはやりやすかろう。」
思念「助かる。」
ズキュウゥゥゥゥン
その瞬間だった!
思念の意識が一気にあたしの中に流れ込んでくる。
それと引き換えにあたしの意識が凄いスピードで薄れていく。
(いや・・・やめて!)
精一杯叫ぶ・・・あれ。
あれえっ!?
声が出せない!
思念「ふう・・・久しぶりの実体だが・・・やはりしっくりこないものだな」
これは…!
あたし身体を乗っ取られちゃった!
思念「#$..%&"...%$」
今度は何!?
何かを念じている。
・・・あ!
マリリス「・・・・!?」
実体のマリリスが行動を停止している!?
ストップの魔法・・・?
ナ「おいおい、どうする?」
忍「逃げて立て直そう!」
黒「無理だ・・元の世界とは時空が違う。
このまま逃げたら未来がそう変わってしまう。」
ナ「くそっ、じゃあどうすれば!」
黒「未来に平和をもたらすなら、最後まで戦うしかない。」
(助けて!身体を乗っ取られた!!)
だめだ、声が出せない!
『行って。』
え?声が・・・。
ナ「え?」
『行って。こいつは私が食い止める。
城が完全に崩れるまでまだ少し時間があるはず。』
ちょ、ちょっと何よこれ!
あたしの声が勝手に喋ってる!?
忍「だめだよ!白さん1人じゃ勝てないよ!」
『あたしだって戦えるわ。いいから早く。』
あわわわ…考えもしてない言葉を勝手に・・・。
黒「・・・わかった。ここは任せる。」
忍「黒さんっ?だめだよ!」
黒「マサムネだ。そこの通路にあった。」
ナ「マサムネ?」
『でもあたし刃のついた重い武器は。
あれ。軽い。これなら。
これなら大丈夫。早く行って。
こいつを片付けたらすぐに追いつくわ。』
あたしの声で勝手に話を進めている。
(ちょっと待ってよ、ねえ!
棒読みじゃないの!気付くでしょ!!?)
ナ「あ、ああ。わかった。」
(だめー!待ってーー置いてかないでーーー!!)
やっぱり本当の声は出ない・・!
完全に乗っ取られちゃったのか・・。
(行っちゃった・・・どうしよう・・・・
だーーれーーかーーー!!!)
思念「騒ぐなEs、お前の役割ももうすぐ終わりだ。」
うわっ!思念があたしに話しかけてきた。
(あんた!忍者に憑依してたんじゃないの?
今度はなんであたしの身体なのよ!)
思念「憑依...?
ああ、あれか。
それは違う。お前はEsだと言っておろう。」
(そのエスってなんなのよ!あたしそんな気はないつもりよ!)
思念「ならイドでもいい。お前は私のイド。
今までは私がイドだったがな。」
(井戸?それがあなたの名前なの?)
思念「だからそうではない。イドとは【無意識】
Esでもイドでも何でもいい。同じ事だ。」
(全然わからないわ。)
思念「私はお前の中に潜んでいた無意識。マリリスとしての意思。
そして、身体が私の方に移った今は、お前が私の無意識。イド。」
(じゃあ・・あんたってそこの・・
この世界のマリリスの思念じゃ無かったのね。)
思念「そう、私はお前。もうすぐ私になるお前だ。」
(忍者にさっき憑依してたのはあんたじゃないの?)
思念「だから違う。あれは憑依などではない。
あんなものは単なる手駒に過ぎん。」
(・・・あたしどうなるの?死んじゃうの?)
思念「私がこの世界に人間として降り立った時、
すぐに私にとって危機が迫った。
カオスの力は人間ごときの器では扱いきれなかったのだ。」
そりゃそうだわね。あたし火の魔法とか使えないし。
思念「更にだ、こともあろうに光の戦士という器だ。
それはつまり、カオスとしての自我の消滅を意味していた。
死にかけていたのは私の方だった。」
(あたしそんな記憶ない。)
思念「しつこいな。その時のお前は【無意識】イドだ。
記憶を持つどころか表に出ることさえ無い。」
(・・・なるほど、そんでカオスの意思、
つまりあんたが消滅して・・あたしになったと。)
思念「消滅などしておらん。現に今こうして表に出てきているではないか。」
(じゃああたしは何なのよ!いつからあたしなの?)
思念「確かに放っておけば私の自我は消滅していた。
それを防ぐために、やむを得ずお前を創りだした。」
(つくりだした・・?)
思念「お前は本体である私の創った第2人格だ。
純粋な人間として生きれるように創られた、な。」
(えーーーー!?)
思念「そうして私は自らがイドとなり、お前の中に潜んだ。
再びこうして表に出られる時を確信できていたからだ。」
(ど、どういうことよ。)
思念「かつて私は火のカオスとして人にまみえ、そして滅んだ。
そして、光の戦士がマリリス・・この世界でのマリリスだが、
それに会いに行く事は最初から分かっていた。」
(そうか・・・グルグ火山。(←Link!)
でも、火山のあの時・・
あの時はあんた出てこなかったじゃない。)
思念「出たよ。お前は気づくはずもない。
少しの間だけ意識を失っていたはずだ。」
(・・・・。)
そうだっけ。
思念「だがな、あれは劣化が激しかった。
使えないわけではないが、足りない。
過去、つまり今のこの時代だが、
今そこにいる真マリリスの実体と融合できれば、
私は元の力を存分に発揮できる。そして今それが叶う。
計画通りだ。
もっとも他にも手は打ってあったがね。
そっちは失敗だったようだが大した問題ではない。」
(何それ)
思念「マリリス・コピー。
さっき言った2000年後のグルグ火山での劣化マリリスの鱗。
あれを撒き散らす事だ。それにより新鮮で強靭なマリリスの身体を新たに生成できれば、とな。
発症したのは忍者だけだったが、全員に撒いてある。」
あの鱗か・・・!
思念「ああも簡単に見破られてはな。失敗作としか言いようが無い。
しかし想定外だったが、鱗には副作用としてイドを呼び起こす性質もあるらしいな。
おそらくは火山のマリリス自身が抱いていた、過去へと回帰しようとする性質からだろう。
おかげでお前のイドとなった私も手間取る事なく表に出てこれたよ。」
そっか。
確かにグルグ火山での長い年月、昔のロゼッタの事ばかり考えてたものね・・
思念「今頃は他の3人も己の無意識と直面している事だろう。
過去の、元々いた世界の自分の無意識とな。」
(あたしはどうなるの?この身体は?)
思念「無論ここで死ぬ。火のカオスに敗れた人間として・・・
自然にな。」
(何を言ってるの!?あなたの身体でもあるんでしょう!)
思念「この身体には忘れ物を取りにきただけだ。すぐ出ていく。
それに、この身体では成し得ないと分かりきっている以上、どうでもいい。)
(忘れ物・・?成し得ないって、何がよ!)
思念「そんな事はいくら無意識だろうと知っておろう?
この世界を手中に収める事よ。」
ああああ・・・!
(そうか!あたしが考えてたそれって・・・)
思念「そう。お前の無意識。私が動かしていた事だ。」
(忘れ物って?)
思念「もう取り戻した。これでお前に用はない。
この身体はくれてやろう。そして死ね。」
ひゅうううん
『きゃあああ』
あ・・声が出る。
身体から思念が抜け出ていき、あたしの意識が身体に戻っていく。
マリリス「いずれにせよ、私がここまで来れたのもお前のおかげだ。
それだけは感謝しよう。」
あたしから抜け出した思念は真マリリスの身体に入っていき、
あっという間に融合した。
・・・いや、融合じゃなく支配したんだろう。
その為に行動停止させたんだ。
マリリス「フフフ。抵抗しても良いのだぞ。
そのマサムネでも振るってみればいい。」
なんか剣を握っている自分に気付く。
さっき乗っ取られてた時に黒から受け取ったやつか。
軽いから白魔道士でも扱えるとかなんとか。
『ぐ・・・何これ重いじゃないのよ・・・。』
マリリス「ククク、知るか。さあ行くぞ!
消耗して弱りきった他の連中も難なく殺せる。
フフ・・、カオス側か光の戦士側、どっちだろうとな!」
『すべて計算づくか・・・!』
だめだ、こいつには敵わない!
肉弾戦では絶対に無理。
この間合いでは神聖魔法での攻撃も避けられる。
神殿が崩れ始めて逃げ場も無い!
敵うわけがない・・・。
しょせん、あたしは創られた第2の人格・・・。
本体であるこいつに敵うわけがない・・・。
マリリス「死ねえぇぇえ!」
ズンッ
『きゃあああああ!!』
胸に重い一撃。
一突き。
致命傷。
終わった。
・・・あーあ。
あたしって何だったんだろう。
みんなにも迷惑かけちゃったな。
ナイト・・忍者・・・黒っち・・・。
・
・
・
『ねえ、この石って凄く綺麗よね。』
忍「これが?」
ナ「ん~私はあんまり興味はないな。」
黒「もう使わないだろうし、持ってていいぞ。」
『ほんと?ありがと~!大事にするね!』
・
・
・
結構楽しい事もあったのにな。
こんな死に方ってあんまりよね。
・
・
・
「次はお友達になれたらいいのにね」
・
・
・
ロゼッタ・・・。
創られたあたしに、もう次なんて無いかもね・・。
・
・
・
マリリス「くっ・・・!?」
・・・あれ?
まだあたし生きてる。
何で?
マリリス「それは・・・まさか・・・!?」
何?何なの?
さっきの一撃であたしは胸を貫かれて・・・
・・・貫かれていない。
これは・・・・!
マリリス「・・・ロゼッタ石!!!!」
!!!!!!
ロゼッタが・・・ロゼッタがまた助けてくれたんだ!
マリリス「おのれええええええ!!!!」
マリリスの剣はあたしの胸先で止まっている。至近距離!
でも逆にこの間合いなら、あたしにも手が打てる!
急げ、間に合う!
あたしの方が早い!
『ホーリ------------------------!!!』
ズヒュゥゥウウウウウン
マリリス「グギャアアアアあああああ」
バタッ
勝った・・・勝てた・・・。
『ありがとうロゼッタ・・・・。』
その場に崩れ落ちる。
傷は・・・平気なようだ。
でも色んな事が一気に起こりすぎて、この後どうしたらいいかわからない。
目的も失った。
マリリスの思念が完全に消えた今、
世界支配なんて気持ちもまた消えていた。
じゃあ何を目指せば?
ううん、わかりきってるわね。
『行かなくちゃ・・・。』
行こう、この戦いを終わらせに。
そして全て終わったら・・・ロゼッタに会いに行こう。
この世界のどこかにいる、生まれ変わったロゼッタに。
新しい友達も紹介してあげなくちゃ。
3人も出来た、素敵な友達なんだから。
つづく。
ついに決着。
あたしはマリリス。
他の誰でもない。
最初からあたしがマリリスだったんだ。
・・・そこまでは思い出せた。
それでもまだわからない事がある。
そもそも何で記憶を失ったのか。
そして何故それが急に戻ったのか?
いや・・・違う・・・重要なのは、いつ記憶を失ったのか。
なにしろ自分が記憶を失っていることすら今まで認識できていなかった。
おそらく答えは、今目の前に居るこの世界でのマリリスが知っている。
1体は実体。もう1体は思念体。
さらにもう一人、あたし。
この場には3人のマリリスがいることになる。
マリリス「・・ほう・・?
なんだとキサマ・・・それは本気カ・・」
ん・・?
実体の方が何かしゃべっている。
マリリス「フン・・それならキサマがこっちに来ればいいだけダ」
『何・・?誰と喋っているの・・?』
いや、答えは一つしかないわね。
思念体の方と会話をしているっぽい。
そっちの方の声は耳には聞こえてこないけど、
注意深く集中してると直接あたしの中に情報が入ってきていることに気付いた。
忍「独り言・・?」
ナ「何だあいつ?どういうことだ?」
黒「・・・わからん。」
どうやら、あたし以外には届いていないようだ。
同じ存在であるあたしにだけ情報が届いてきているという事か。
察するに、思念体は実体に対し、自分と融合せよと迫っている。
それに対し実体は、そっちの方が自分に吸収されよ、とそんな感じ?
両者の思惑はさっぱりわからないけど、
こういうのって大概どっちも引かないのよね。
戦いになるのかしら?
そんな風に思っていたら、
思念「無論それで構わない、私がそちらに行こう。」
意外にもあっさりと思念の方が引いた。
思念「だが不都合がある。何とかうまく2人だけになれる方法はないか?
言ったとおり、今の私はこのEsから逃れる事ができない。
エス?
ともかく思念が実体に伝えたのはそういう事だった。
マリリス「・・・よかろう。
フン・・少し手伝ってやルか。」
ナ「やい、さっきから何言ってんだお前!
っておい!無視してんじゃねえよ!
マリリスの実体はナイトの言動を無視して目の前を素通りしていった。
少し広い部屋の真ん中で止まり、そこでいきなり-----
ズンッ
『何・・・・?』
地面に向けて強烈な衝撃波を放った。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ....
忍「あ・・・うわっ」
マリリス「これでこの神殿は間もなく崩れル。
少しはやりやすかろう。」
思念「助かる。」
ズキュウゥゥゥゥン
その瞬間だった!
思念の意識が一気にあたしの中に流れ込んでくる。
それと引き換えにあたしの意識が凄いスピードで薄れていく。
(いや・・・やめて!)
精一杯叫ぶ・・・あれ。
あれえっ!?
声が出せない!
思念「ふう・・・久しぶりの実体だが・・・やはりしっくりこないものだな」
これは…!
あたし身体を乗っ取られちゃった!
思念「#$..%&"...%$」
今度は何!?
何かを念じている。
・・・あ!
マリリス「・・・・!?」
実体のマリリスが行動を停止している!?
ストップの魔法・・・?
ナ「おいおい、どうする?」
忍「逃げて立て直そう!」
黒「無理だ・・元の世界とは時空が違う。
このまま逃げたら未来がそう変わってしまう。」
ナ「くそっ、じゃあどうすれば!」
黒「未来に平和をもたらすなら、最後まで戦うしかない。」
(助けて!身体を乗っ取られた!!)
だめだ、声が出せない!
『行って。』
え?声が・・・。
ナ「え?」
『行って。こいつは私が食い止める。
城が完全に崩れるまでまだ少し時間があるはず。』
ちょ、ちょっと何よこれ!
あたしの声が勝手に喋ってる!?
忍「だめだよ!白さん1人じゃ勝てないよ!」
『あたしだって戦えるわ。いいから早く。』
あわわわ…考えもしてない言葉を勝手に・・・。
黒「・・・わかった。ここは任せる。」
忍「黒さんっ?だめだよ!」
黒「マサムネだ。そこの通路にあった。」
ナ「マサムネ?」
『でもあたし刃のついた重い武器は。
あれ。軽い。これなら。
これなら大丈夫。早く行って。
こいつを片付けたらすぐに追いつくわ。』
あたしの声で勝手に話を進めている。
(ちょっと待ってよ、ねえ!
棒読みじゃないの!気付くでしょ!!?)
ナ「あ、ああ。わかった。」
(だめー!待ってーー置いてかないでーーー!!)
やっぱり本当の声は出ない・・!
完全に乗っ取られちゃったのか・・。
(行っちゃった・・・どうしよう・・・・
だーーれーーかーーー!!!)
思念「騒ぐなEs、お前の役割ももうすぐ終わりだ。」
うわっ!思念があたしに話しかけてきた。
(あんた!忍者に憑依してたんじゃないの?
今度はなんであたしの身体なのよ!)
思念「憑依...?
ああ、あれか。
それは違う。お前はEsだと言っておろう。」
(そのエスってなんなのよ!あたしそんな気はないつもりよ!)
思念「ならイドでもいい。お前は私のイド。
今までは私がイドだったがな。」
(井戸?それがあなたの名前なの?)
思念「だからそうではない。イドとは【無意識】
Esでもイドでも何でもいい。同じ事だ。」
(全然わからないわ。)
思念「私はお前の中に潜んでいた無意識。マリリスとしての意思。
そして、身体が私の方に移った今は、お前が私の無意識。イド。」
(じゃあ・・あんたってそこの・・
この世界のマリリスの思念じゃ無かったのね。)
思念「そう、私はお前。もうすぐ私になるお前だ。」
(忍者にさっき憑依してたのはあんたじゃないの?)
思念「だから違う。あれは憑依などではない。
あんなものは単なる手駒に過ぎん。」
(・・・あたしどうなるの?死んじゃうの?)
思念「私がこの世界に人間として降り立った時、
すぐに私にとって危機が迫った。
カオスの力は人間ごときの器では扱いきれなかったのだ。」
そりゃそうだわね。あたし火の魔法とか使えないし。
思念「更にだ、こともあろうに光の戦士という器だ。
それはつまり、カオスとしての自我の消滅を意味していた。
死にかけていたのは私の方だった。」
(あたしそんな記憶ない。)
思念「しつこいな。その時のお前は【無意識】イドだ。
記憶を持つどころか表に出ることさえ無い。」
(・・・なるほど、そんでカオスの意思、
つまりあんたが消滅して・・あたしになったと。)
思念「消滅などしておらん。現に今こうして表に出てきているではないか。」
(じゃああたしは何なのよ!いつからあたしなの?)
思念「確かに放っておけば私の自我は消滅していた。
それを防ぐために、やむを得ずお前を創りだした。」
(つくりだした・・?)
思念「お前は本体である私の創った第2人格だ。
純粋な人間として生きれるように創られた、な。」
(えーーーー!?)
思念「そうして私は自らがイドとなり、お前の中に潜んだ。
再びこうして表に出られる時を確信できていたからだ。」
(ど、どういうことよ。)
思念「かつて私は火のカオスとして人にまみえ、そして滅んだ。
そして、光の戦士がマリリス・・この世界でのマリリスだが、
それに会いに行く事は最初から分かっていた。」
(そうか・・・グルグ火山。(←Link!)
でも、火山のあの時・・
あの時はあんた出てこなかったじゃない。)
思念「出たよ。お前は気づくはずもない。
少しの間だけ意識を失っていたはずだ。」
(・・・・。)
そうだっけ。
思念「だがな、あれは劣化が激しかった。
使えないわけではないが、足りない。
過去、つまり今のこの時代だが、
今そこにいる真マリリスの実体と融合できれば、
私は元の力を存分に発揮できる。そして今それが叶う。
計画通りだ。
もっとも他にも手は打ってあったがね。
そっちは失敗だったようだが大した問題ではない。」
(何それ)
思念「マリリス・コピー。
さっき言った2000年後のグルグ火山での劣化マリリスの鱗。
あれを撒き散らす事だ。それにより新鮮で強靭なマリリスの身体を新たに生成できれば、とな。
発症したのは忍者だけだったが、全員に撒いてある。」
あの鱗か・・・!
思念「ああも簡単に見破られてはな。失敗作としか言いようが無い。
しかし想定外だったが、鱗には副作用としてイドを呼び起こす性質もあるらしいな。
おそらくは火山のマリリス自身が抱いていた、過去へと回帰しようとする性質からだろう。
おかげでお前のイドとなった私も手間取る事なく表に出てこれたよ。」
そっか。
確かにグルグ火山での長い年月、昔のロゼッタの事ばかり考えてたものね・・
思念「今頃は他の3人も己の無意識と直面している事だろう。
過去の、元々いた世界の自分の無意識とな。」
(あたしはどうなるの?この身体は?)
思念「無論ここで死ぬ。火のカオスに敗れた人間として・・・
自然にな。」
(何を言ってるの!?あなたの身体でもあるんでしょう!)
思念「この身体には忘れ物を取りにきただけだ。すぐ出ていく。
それに、この身体では成し得ないと分かりきっている以上、どうでもいい。)
(忘れ物・・?成し得ないって、何がよ!)
思念「そんな事はいくら無意識だろうと知っておろう?
この世界を手中に収める事よ。」
ああああ・・・!
(そうか!あたしが考えてたそれって・・・)
思念「そう。お前の無意識。私が動かしていた事だ。」
(忘れ物って?)
思念「もう取り戻した。これでお前に用はない。
この身体はくれてやろう。そして死ね。」
ひゅうううん
『きゃあああ』
あ・・声が出る。
身体から思念が抜け出ていき、あたしの意識が身体に戻っていく。
マリリス「いずれにせよ、私がここまで来れたのもお前のおかげだ。
それだけは感謝しよう。」
あたしから抜け出した思念は真マリリスの身体に入っていき、
あっという間に融合した。
・・・いや、融合じゃなく支配したんだろう。
その為に行動停止させたんだ。
マリリス「フフフ。抵抗しても良いのだぞ。
そのマサムネでも振るってみればいい。」
なんか剣を握っている自分に気付く。
さっき乗っ取られてた時に黒から受け取ったやつか。
軽いから白魔道士でも扱えるとかなんとか。
『ぐ・・・何これ重いじゃないのよ・・・。』
マリリス「ククク、知るか。さあ行くぞ!
消耗して弱りきった他の連中も難なく殺せる。
フフ・・、カオス側か光の戦士側、どっちだろうとな!」
『すべて計算づくか・・・!』
だめだ、こいつには敵わない!
肉弾戦では絶対に無理。
この間合いでは神聖魔法での攻撃も避けられる。
神殿が崩れ始めて逃げ場も無い!
敵うわけがない・・・。
しょせん、あたしは創られた第2の人格・・・。
本体であるこいつに敵うわけがない・・・。
マリリス「死ねえぇぇえ!」
ズンッ
『きゃあああああ!!』
胸に重い一撃。
一突き。
致命傷。
終わった。
・・・あーあ。
あたしって何だったんだろう。
みんなにも迷惑かけちゃったな。
ナイト・・忍者・・・黒っち・・・。
・
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・
『ねえ、この石って凄く綺麗よね。』
忍「これが?」
ナ「ん~私はあんまり興味はないな。」
黒「もう使わないだろうし、持ってていいぞ。」
『ほんと?ありがと~!大事にするね!』
・
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結構楽しい事もあったのにな。
こんな死に方ってあんまりよね。
・
・
・
「次はお友達になれたらいいのにね」
・
・
・
ロゼッタ・・・。
創られたあたしに、もう次なんて無いかもね・・。
・
・
・
マリリス「くっ・・・!?」
・・・あれ?
まだあたし生きてる。
何で?
マリリス「それは・・・まさか・・・!?」
何?何なの?
さっきの一撃であたしは胸を貫かれて・・・
・・・貫かれていない。
これは・・・・!
マリリス「・・・ロゼッタ石!!!!」
!!!!!!
ロゼッタが・・・ロゼッタがまた助けてくれたんだ!
マリリス「おのれええええええ!!!!」
マリリスの剣はあたしの胸先で止まっている。至近距離!
でも逆にこの間合いなら、あたしにも手が打てる!
急げ、間に合う!
あたしの方が早い!
『ホーリ------------------------!!!』
ズヒュゥゥウウウウウン
マリリス「グギャアアアアあああああ」
バタッ
勝った・・・勝てた・・・。
『ありがとうロゼッタ・・・・。』
その場に崩れ落ちる。
傷は・・・平気なようだ。
でも色んな事が一気に起こりすぎて、この後どうしたらいいかわからない。
目的も失った。
マリリスの思念が完全に消えた今、
世界支配なんて気持ちもまた消えていた。
じゃあ何を目指せば?
ううん、わかりきってるわね。
『行かなくちゃ・・・。』
行こう、この戦いを終わらせに。
そして全て終わったら・・・ロゼッタに会いに行こう。
この世界のどこかにいる、生まれ変わったロゼッタに。
新しい友達も紹介してあげなくちゃ。
3人も出来た、素敵な友達なんだから。
つづく。
ついに決着。
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