最果てにて君を待つ闇

ファン待望のハードボイルド黒魔道師アクション。

ガーランド「来たか。」

『待たせたか。』

ガーランド「まあ2000年程な。
逆に・・・俺がそれだけ待たせたのかもしれないがな。」

『お互い手の内は分かってるってことか？
俺一人しか来てない事にも驚かないようだな。』

ガーランド「ふん・・些細な事はどうでもいいだろう。
さっさと終わらせようか。」

『話が早くて助かる。』


コーネリア王国の騎士ガーランド。
そもそも始まりはこの男だった。

ガーランドは王女セーラを誘拐し、それを利用して王国を乗っ取ろうと考えた。
しかし、俺達4人の光の戦士にその目的を阻まれ、命を落とす事になる。

その死の瞬間、土水火風4つのクリスタルの力により、
ガーランドは2000年前にタイムスリップを果たした。

そして2000年後に光の戦士に倒される自分をタイムスリップさせるために
4匹のカオス達を未来へと送り込んでいたのだ。

2000年後、ガーランドの記憶は失われているが、
奴は殺されても何度でも過去へ戻り蘇る。

これが俺の知っているこの世界の輪廻の真相だ。
















「おまえたちをここで殺し、俺は永久に生き続けるのだ」

と哄笑するガーランド。

ボンッ

戦闘が始まった。

いきなりの火炎攻撃。

『派手なファンファーレだな！』

次々とファイガ・ブリザガ・サンダガなどの最強攻撃魔法や、
ほのお、つなみ、たつまきなどの高威力の全体攻撃を繰り出してくる。

ガーランド「フハハ！どうした？避けてばっかりか？」

バファイ・バサンダ・バコルド・プロテア・インビアで防御を固めて、
ヘイストやストライで戦士系ジョブの攻撃力を上げ、短期決戦で臨むのがセオリーだろう。

しかし今は一人だ。
まったくもって防戦一方。
とにかく怒涛の攻撃を凌ぐ。

ガーランド「貴様・・・そうか。仲間が駆けつけるまでの時間稼ぎか？」

『まさか・・。』

生憎そんな事は期待しちゃいられない。
みんな今頃それぞれのカオスと戦っている。
どう考えても追いついてくるにはまだまだ時間がかかる。

『ソロは慣れてるんでね。』

ガーランド「フン、減らず口を！だがその口も今に聞けなくしてやる。」


そう言って奴の放った魔法は-----











フレアー。

ボボボボボンッ

小爆発がいくつか続き、最後に大爆発をした。

『くっ・・・！』

直撃は免れたが、それでもダメージを受けてしまう。
被害は少ないとはいえない。

しかし・・・

ガーランド「ハッハッハ！他愛のない。」


『・・やはりこんな程度だろうな。』

ガーランド「なんだと？フハハ！その身体で大した強がりだな。」

確かに大きなダメージは負った。
元々俺の防御力は高くなければHPも多くない。
他の仲間ならかすり傷でも俺には致命傷に近い。

『もう1回撃ってみろ。今のやつを・・・。』

ガーランド「よかろう！次で終わりにしてやるぞ！
他に何か言い残す事はないか？光の戦士よ！！」

『ひとつだけ・・・。』

魔力を高める。
何度試してもずっと出来なかったが、今ならできる気がする。

ガーランド「なんだ・・・？」

『俺の本当の名を胸に刻め・・・。』

魔力を集中させる。
そうだ、身体中から泉の如く溢れ出す魔力。

この感じだ。これならできる。

ガーランド「なにっ・・・？
くそっ、死ね！今度こそ俺の勝ちだ！
そしてこの輪廻に終止符だ！！！」

くっ、まずい。
相手の発動の方が早い。













来た。
爆発が始まった。

間に合わないのか！？

いや、ここだ。ここで決めるんだ！

『おおおおおおおおおおおおおおお』

ガーランド「な、なんだと・・・これは・・・・・フレアーなのか！？」


『俺の名だ！！！！！！！』





















ズドドドドドドゴーン！！！！！！

ガーランド「ばかな！飲み込まれるッ！？
ぐああああああああああああああ」


『・・・俺の名だ。地獄に落ちても忘れるな。』




つづく。
_{そして物語はフィナーレへ。}