×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
話は少し遡り、ルフェイン人の町でのもうひとつの出来事。
海底神殿でロゼッタ石を見つけた時・・
あの時の黒、いやマリリスのテンションは明らかに異常だった。
そして今こうして無事にルフェイン語を習得し、この町へと来た。
一体ここに何があるんだろう・・?
ここは注意深く観察してなきゃね。
黒「ちょっと先に魔法屋を見てみたい。あとで合流する。」
来た。
クレセントレイクのあの時とおんなじだ。
ナ「じゃあまた3人で聞き込み・・」
・・ここはどうするべき・・・?
慎重に動きたいところだけど・・マリリスがこの町に執着していたのは明らかよね。
これ以上好きに泳がせるのも危険・・か・・・。
『・・・あっ!あたしも魔法見てこようかな~・・あはは
・・じゃねっ。また後で・・。』
こっそりと後を着ける事に決めた。
マリリスは、魔法屋へ行くと言いつつもどんどん町外れへと向かっていく。
気付かれないように注意して後を追う。
(一体どこへ・・・?)
とうとう町の外側まで来ている。
こんな何も無さそうな所に一体・・
(ん・・あれは?)
建物があった。
マリリスはその建物へ入っていった。
黒魔法の看板がついている方へ。

『まさか本当に魔法屋があったなんて・・
でもこんなところに・・?』
気付かれないようにあたしも白魔法屋の方へと入った。
中は薄い扉1枚で仕切られていて、向こうの会話がはっきりと聞こえる。
黒「・・・クレセントレイクで得た情報は間違いなかったようだな。
今度こそついに・・・・・おお・・これこそ・・・
・・・むっ・・・これは?」
(何・・・何なの一体・・?)
黒「フッ・・・そうか、無属性か・・!
道理でな・・・ハッハッハ・・!
なるほど、出来なかったわけだ!」
姿こそ見えないけど、なんだかとても興奮しているのは分かる。
今まで誰にも見せなかったような高ぶりようだ。
(どうしよ・・踏み込むべきなのかな・・)
「お客さん」
『ひっ』
しまった。
「買うの?買わないの?
アレイズだよ。ここじゃないと手に入らないよ」
『あ、あっ、買います、くださいっ』
あっちの声が筒抜けなように、
向こうにもこっちの声は筒抜けだろう。
マリリスは当然それに気付き、薄い扉を開けてこっちを覗う。
これは・・少なからず覚悟を決めないといけないかも・・。
黒「なんだ、白も来てたのか」
『あ・・うん。アレイズ買っちゃった。
・・黒っちは?何かいい魔法買えた・・?』
(聞きすぎか・・?いやこの程度なら普通の会話・・)
黒「まあな。やっと自分が取り戻せた・・って所だな。」
(何・・どういう意味・・?)
『何、どういう意味?』
ああ、あたし動揺しちゃってる。
思った事そのまま口に出しちゃった。
落ち着け、落ち着け・・・。
黒「まあ冗談だ。気にしないでくれ。
買い物も済んだならみんなの所に戻ろうか。」
軽く流された・・・しかしこれ以上踏み込むのは得策ではない、か。
『あ、うん。そうだね~・・・』
とはいえ・・
今こうやって後を着けて来て、様子を覗っていた事を不審がっているとしたら・・?
もちろん、そんな素振りは見せてきてはいないが、演技の可能性もある。
2人きりの状況、どんな殺され方をしても不思議ではない。
この今の状況、あたしの出方次第では一触即発なのは間違いない。
(けどどのみち、向こうもこっちも今の時点で仕掛けても利点はない・・か?)
まだお互いに排除すべき障害が残っているのだ。
あっちにしてみれば風のカオスが障害であり、
それを倒すまではあたし達の仲間を演じ続けないといけないはずだ。
こっちにしてみれば風のカオスに加えてナイトと忍者の両名も障害ではあるが
あたしの目的を知りえないこいつにとっては関係ない。
(大丈夫・・こいつはまだ手出しはできない)
そう自分に言い聞かせ、マリリスの後ろ3歩分くらい離れて着いていく。
魔法同士の戦いにそん な間合いは意味がないが、念の為だ。
結局、何事もなく4人で合流した。
ナイトと忍者は今まで聞いた情報をあたし達に話してくれたが、
あたしはまるで聞いていなかった。
(マリリスは・・おそらくさっき、何か大変な物を手に入れた。)
クレセントレイクの魔法屋で密談していた事、
龍王に力を貰った時や、ロゼッタ石を見つけた時の事、
それぞれの異常な反応を見ていれば明らかな、
ずっと強い執着を抱いていた物を手に入れてしまった。
(今後の脅威になる事は間違いないが・・防ぎようがなかった事だ。)
それはそれで仕方ないとし、前向きに対策を練らなくちゃね。
『さて・・じゃあ、次はミラージュの塔か?』
ナイトの声を聞いて我に帰る。
ああ、次の行き先か。
忍「このチャイムを鳴らせば中に入れるんだって。
そういえば海底神殿でも人魚がそんな話してたね。」
そう言って忍者はチャイムをちりんちりんと鳴らしている。
黒「ティアマットか・・。まあマリリスを先でもいいんだが・・
浮遊城へ行くには何か足りないような気がしてならない。」
ナ「そうなのか?」
(えっ・・?)
マリリスを・・?
グルグ火山へ行くって事・・?
(そんなばかな。)
いや、フェイクに違いない。
違いないはずだが・・ここで全員がマリリスに傾いたらどうするつもりなの?
というより、これは遠まわしだけどマリリス討伐を推しているよね・・
黒「ああ・・それが何だったかまでは思い出せないがな。」
(いや・・騙されてはダメだ。)
最終的にそうならないよう計算づくで言ってると見たほうがいい。
ここで仮にあたしがマリリス討伐に賛同しても、
結局は覆せるような筋書きを用意しているに違いない。
ナ「ふむ。だがそれならそれで、行ってみれば何が足りないのかわかるかもな。
逆に、行かなかったらずっとわからないのかもしれん」
(意外・・ナイトがこう出るか。
いや、これも計算どおりだとすれば・・。)
忍「確かにそれもそうだね。とりあえず行ってみようよ」
黒「わかった。そうしよう。」
白「は~い」
(やはり最終的にはこうなるか・・・)
しかし結局、ミラージュ攻略は黒の言うとおりの徒労に終わった。
黒「ワープキューブか・・・。」
ナ「それが言ってた足りない物なようだな。
だがどこにあるかはわかるのか?」
黒「いや、わからん。だがまあ目星はついている。
一旦、オンラクまで行って仕切りなおしがいい。」
ナ「わかった。そうしよう。」
必要なのは浮遊城へワープするための道具、ワープキューブ。
黒の正体がマリリスだとすれば手際の悪い話だけど、
そういうの全部含めてマリリスの演技なのだろう。
オンラクに戻り、情報を集める。
「そういえば コペのやつが
ひかりかがやくものが おちるのを
みたっていってたっけ。」
「おれが コペだけど。ああ みたよ
えーと たしか きたの たきのほうだったかな。
だれも しんじてくれないけど
あれは ロボットみたいだったよ!!?」
ワープキューブの有力な手がかりが得られた。
しかしそこで発した黒の言葉は、またしても意外なものだった。
黒「なあ、やはりマリリスを先に倒しに行かないか?」
(また・・?でもおかしい・・)
自分の正体がマリリスだという事、
それを隠すために敢えてそう提案するというのはわかる。
だが、こう何度もそれをする意味がないし、
何より本当にグルグ火山に出向かれてはマズイはずなのに。
ナ「それは構わないが、何か気になる事でもあるのか?」
気になるのはあたしだ。
火の祭壇にはマリリスなど存在せず、クリスタルすらあるかどうか。
(・・いや・・そこであたし達3人を始末するつもりなの?)
しかしそれでは風のティアマットが健在だ。
世界はマリリスの物にはならない。
黒「そういうわけでもないが、こっちはどうも時間がかかりすぎる。」
(という事は・・ティアマットとマリリスがグルなのだろうか?)
・・それも違う・・そうだとすればティアマットも何らかのアクションを示すはず。
忍「確かにね。キューブを探してから更に浮遊城攻略となると・・」
ナ「さすがにマリリスの方の被害も出始めるかもしれんか」
(いや、まさか・・ナイトか忍者、既にどっちかにティアマットが乗り移っているとか・・?)
考えられなくはないが・・・どうも結びつかない。
遠すぎる。
黒「まあそんなところだ。
いい加減マリリスを終えてティアマットに集中したいというのもある。」
わからない・・・わからないが・・
・・考えても無駄ね。
どっちみちマリリスもティアマットも、ナイトも忍者も、
全部殺さなければあたしの目的は達成できないのだから、
その順番がどうであれ関係ない・・こいつらは全て排除すべき敵なんだ。
それは確かにその通りではあるけど、
思いもよらない不意打ちには備えなければならない。
そこだけは気をつけなくちゃ。
考えられる全てのケースを想定し、いつでも対処できるように努めよう。
(世界征服ってやっぱり大変なものなのね。
でもおかげで今まで以上の覚悟ができたわ。)
いいわマリリス。
あんたにはあんたの策があるんだろうけど、ここは乗ってやる。
絶対にあんたの思い通りになんてさせないんだから。
つづく。
まとまりませんでした。次回もっかい白さんの話で・・。
PR
あの時の黒、いやマリリスのテンションは明らかに異常だった。
そして今こうして無事にルフェイン語を習得し、この町へと来た。
一体ここに何があるんだろう・・?
ここは注意深く観察してなきゃね。
黒「ちょっと先に魔法屋を見てみたい。あとで合流する。」
来た。
クレセントレイクのあの時とおんなじだ。
ナ「じゃあまた3人で聞き込み・・」
・・ここはどうするべき・・・?
慎重に動きたいところだけど・・マリリスがこの町に執着していたのは明らかよね。
これ以上好きに泳がせるのも危険・・か・・・。
『・・・あっ!あたしも魔法見てこようかな~・・あはは
・・じゃねっ。また後で・・。』
こっそりと後を着ける事に決めた。
マリリスは、魔法屋へ行くと言いつつもどんどん町外れへと向かっていく。
気付かれないように注意して後を追う。
(一体どこへ・・・?)
とうとう町の外側まで来ている。
こんな何も無さそうな所に一体・・
(ん・・あれは?)
建物があった。
マリリスはその建物へ入っていった。
黒魔法の看板がついている方へ。
『まさか本当に魔法屋があったなんて・・
でもこんなところに・・?』
気付かれないようにあたしも白魔法屋の方へと入った。
中は薄い扉1枚で仕切られていて、向こうの会話がはっきりと聞こえる。
黒「・・・クレセントレイクで得た情報は間違いなかったようだな。
今度こそついに・・・・・おお・・これこそ・・・
・・・むっ・・・これは?」
(何・・・何なの一体・・?)
黒「フッ・・・そうか、無属性か・・!
道理でな・・・ハッハッハ・・!
なるほど、出来なかったわけだ!」
姿こそ見えないけど、なんだかとても興奮しているのは分かる。
今まで誰にも見せなかったような高ぶりようだ。
(どうしよ・・踏み込むべきなのかな・・)
「お客さん」
『ひっ』
しまった。
「買うの?買わないの?
アレイズだよ。ここじゃないと手に入らないよ」
『あ、あっ、買います、くださいっ』
あっちの声が筒抜けなように、
向こうにもこっちの声は筒抜けだろう。
マリリスは当然それに気付き、薄い扉を開けてこっちを覗う。
これは・・少なからず覚悟を決めないといけないかも・・。
黒「なんだ、白も来てたのか」
『あ・・うん。アレイズ買っちゃった。
・・黒っちは?何かいい魔法買えた・・?』
(聞きすぎか・・?いやこの程度なら普通の会話・・)
黒「まあな。やっと自分が取り戻せた・・って所だな。」
(何・・どういう意味・・?)
『何、どういう意味?』
ああ、あたし動揺しちゃってる。
思った事そのまま口に出しちゃった。
落ち着け、落ち着け・・・。
黒「まあ冗談だ。気にしないでくれ。
買い物も済んだならみんなの所に戻ろうか。」
軽く流された・・・しかしこれ以上踏み込むのは得策ではない、か。
『あ、うん。そうだね~・・・』
とはいえ・・
今こうやって後を着けて来て、様子を覗っていた事を不審がっているとしたら・・?
もちろん、そんな素振りは見せてきてはいないが、演技の可能性もある。
2人きりの状況、どんな殺され方をしても不思議ではない。
この今の状況、あたしの出方次第では一触即発なのは間違いない。
(けどどのみち、向こうもこっちも今の時点で仕掛けても利点はない・・か?)
まだお互いに排除すべき障害が残っているのだ。
あっちにしてみれば風のカオスが障害であり、
それを倒すまではあたし達の仲間を演じ続けないといけないはずだ。
こっちにしてみれば風のカオスに加えてナイトと忍者の両名も障害ではあるが
あたしの目的を知りえないこいつにとっては関係ない。
(大丈夫・・こいつはまだ手出しはできない)
そう自分に言い聞かせ、マリリスの後ろ3歩分くらい離れて着いていく。
魔法同士の戦いにそん な間合いは意味がないが、念の為だ。
結局、何事もなく4人で合流した。
ナイトと忍者は今まで聞いた情報をあたし達に話してくれたが、
あたしはまるで聞いていなかった。
(マリリスは・・おそらくさっき、何か大変な物を手に入れた。)
クレセントレイクの魔法屋で密談していた事、
龍王に力を貰った時や、ロゼッタ石を見つけた時の事、
それぞれの異常な反応を見ていれば明らかな、
ずっと強い執着を抱いていた物を手に入れてしまった。
(今後の脅威になる事は間違いないが・・防ぎようがなかった事だ。)
それはそれで仕方ないとし、前向きに対策を練らなくちゃね。
『さて・・じゃあ、次はミラージュの塔か?』
ナイトの声を聞いて我に帰る。
ああ、次の行き先か。
忍「このチャイムを鳴らせば中に入れるんだって。
そういえば海底神殿でも人魚がそんな話してたね。」
そう言って忍者はチャイムをちりんちりんと鳴らしている。
黒「ティアマットか・・。まあマリリスを先でもいいんだが・・
浮遊城へ行くには何か足りないような気がしてならない。」
ナ「そうなのか?」
(えっ・・?)
マリリスを・・?
グルグ火山へ行くって事・・?
(そんなばかな。)
いや、フェイクに違いない。
違いないはずだが・・ここで全員がマリリスに傾いたらどうするつもりなの?
というより、これは遠まわしだけどマリリス討伐を推しているよね・・
黒「ああ・・それが何だったかまでは思い出せないがな。」
(いや・・騙されてはダメだ。)
最終的にそうならないよう計算づくで言ってると見たほうがいい。
ここで仮にあたしがマリリス討伐に賛同しても、
結局は覆せるような筋書きを用意しているに違いない。
ナ「ふむ。だがそれならそれで、行ってみれば何が足りないのかわかるかもな。
逆に、行かなかったらずっとわからないのかもしれん」
(意外・・ナイトがこう出るか。
いや、これも計算どおりだとすれば・・。)
忍「確かにそれもそうだね。とりあえず行ってみようよ」
黒「わかった。そうしよう。」
白「は~い」
(やはり最終的にはこうなるか・・・)
しかし結局、ミラージュ攻略は黒の言うとおりの徒労に終わった。
黒「ワープキューブか・・・。」
ナ「それが言ってた足りない物なようだな。
だがどこにあるかはわかるのか?」
黒「いや、わからん。だがまあ目星はついている。
一旦、オンラクまで行って仕切りなおしがいい。」
ナ「わかった。そうしよう。」
必要なのは浮遊城へワープするための道具、ワープキューブ。
黒の正体がマリリスだとすれば手際の悪い話だけど、
そういうの全部含めてマリリスの演技なのだろう。
オンラクに戻り、情報を集める。
「そういえば コペのやつが
ひかりかがやくものが おちるのを
みたっていってたっけ。」
「おれが コペだけど。ああ みたよ
えーと たしか きたの たきのほうだったかな。
だれも しんじてくれないけど
あれは ロボットみたいだったよ!!?」
ワープキューブの有力な手がかりが得られた。
しかしそこで発した黒の言葉は、またしても意外なものだった。
黒「なあ、やはりマリリスを先に倒しに行かないか?」
(また・・?でもおかしい・・)
自分の正体がマリリスだという事、
それを隠すために敢えてそう提案するというのはわかる。
だが、こう何度もそれをする意味がないし、
何より本当にグルグ火山に出向かれてはマズイはずなのに。
ナ「それは構わないが、何か気になる事でもあるのか?」
気になるのはあたしだ。
火の祭壇にはマリリスなど存在せず、クリスタルすらあるかどうか。
(・・いや・・そこであたし達3人を始末するつもりなの?)
しかしそれでは風のティアマットが健在だ。
世界はマリリスの物にはならない。
黒「そういうわけでもないが、こっちはどうも時間がかかりすぎる。」
(という事は・・ティアマットとマリリスがグルなのだろうか?)
・・それも違う・・そうだとすればティアマットも何らかのアクションを示すはず。
忍「確かにね。キューブを探してから更に浮遊城攻略となると・・」
ナ「さすがにマリリスの方の被害も出始めるかもしれんか」
(いや、まさか・・ナイトか忍者、既にどっちかにティアマットが乗り移っているとか・・?)
考えられなくはないが・・・どうも結びつかない。
遠すぎる。
黒「まあそんなところだ。
いい加減マリリスを終えてティアマットに集中したいというのもある。」
わからない・・・わからないが・・
・・考えても無駄ね。
どっちみちマリリスもティアマットも、ナイトも忍者も、
全部殺さなければあたしの目的は達成できないのだから、
その順番がどうであれ関係ない・・こいつらは全て排除すべき敵なんだ。
それは確かにその通りではあるけど、
思いもよらない不意打ちには備えなければならない。
そこだけは気をつけなくちゃ。
考えられる全てのケースを想定し、いつでも対処できるように努めよう。
(世界征服ってやっぱり大変なものなのね。
でもおかげで今まで以上の覚悟ができたわ。)
いいわマリリス。
あんたにはあんたの策があるんだろうけど、ここは乗ってやる。
絶対にあんたの思い通りになんてさせないんだから。
つづく。
まとまりませんでした。次回もっかい白さんの話で・・。
この記事にコメントする